昨日は休みだったが、牧場で2歳の顔の外傷縫合。
上眼瞼と思っていたらそれよりかなり上。
ペニシリン、ビュートをまず注射。デトミジン、
ブトルファノールで鎮静。前頭神経、眼瞼神経を麻酔。
深かったので、バイクリルで中を縫合。2-0のナイロンで皮膚を縫合。完成。
東北新幹線。さすが線路がまっすぐ。
昨日は休みだったが、牧場で2歳の顔の外傷縫合。
上眼瞼と思っていたらそれよりかなり上。
ペニシリン、ビュートをまず注射。デトミジン、
ブトルファノールで鎮静。前頭神経、眼瞼神経を麻酔。
深かったので、バイクリルで中を縫合。2-0のナイロンで皮膚を縫合。完成。
東北新幹線。さすが線路がまっすぐ。
今月初めに実施した第3中手骨の螺子固定手術。最近は以前にくらべて手術をしたほうが早く骨折が治って競馬に使えることが、ほんの少しだけ浸透して来た。
螺子固定手術も増加してきたが・・・・。
下巻の最後に包帯を使うと、キャストに張り付いてしまい、取るのに一苦労。
やっと上半分をはずしても、下もくっついて大変。貴重な手術時間。10分間のロス。
キャストの下巻にオルテックスを使う人が多いが、水分を吸ってびちゃびちゃになり、引っ張るとちぎれて、はずす時に大変。おすすめはオルソラップです。
最後に包帯を巻いた時は、その上からオルソラップを1回巻いてください。これでキャストが簡単に取れます。
手術は無事終了。単純な管骨の骨折に術後のキャストは不要。もちろん張りウマも。
ピンの除去直前。下のピンはゆるんでいた。上は固いままを維持。
創外固定のウマは、無事に30日、40日を過ぎ、感染の兆候もまったく見られずピンの除去の日がついにやって来た。創外固定のウマのピンを抜くのは恐らく日本で最初ではないだろうか。
創外固定の術後、最も心配なのはピンの周囲の感染。1/4インチの太さのピンを挿入するためにドリルでいかに骨に熱を発生させずに管骨に穴をあけるかが、最大のポイント。熱で骨が壊死することで術後にピン周囲の化膿が生じ、30日くらいで突然体温が上昇し跛行する。
今回は、失敗から20年が経過。 無事に47日目でピンを抜く。キャストが壊れないように、あまりにもしっかりキャストをまいたので、キャストをはずすだけで2時間以上経過。1本目のピンはゆるんでおり、ピンの周囲はぐずぐず状態。でも感染はしていない。2本目は、抜くのにけっこう力が必要なほど固く入っていた。こちらも、もちろん感染はみられず。
レ線では、第1趾骨の骨折もかなり治癒しており、なんとか経過良好。
午前中は家内の友人の乗馬の診療。以前から跛行していたという。肩が出ないので肩が悪いと診断されていたらしい。驚きです。 跛行しているウマの原因は、前肢なら95%が腕節から下。後肢は飛節から下が大半。筋肉痛や肩が原因で跛行するウマはほとんどいないことをおぼえておきましょう。肩跛行、寛跛行という言葉は間違いのもと。右前肢跛行、右前跛行、左後肢跛行、左後跛行が良いですね。このウマは繋靭帯が、かなり腫れていて指動脈も抗進し蹄球に圧痛があるので、念のため蹄の診断麻酔。跛行は消失しないため、次に球節のフレクションテスト。跛行は悪化し、繋靭帯炎と診断。エコー検査では、繋靭帯の中央付近はかなり太く、損傷傾向の像。球節の内側の繋靭帯の脚も太く、一部靭帯の繊維も消失し種子骨の付着面もかなり痛んだ状態。半年から1年は休まないとだめ?最近買ったウマらしいのですが、日本でも、買う前に獣医検査を依頼する事が重要でしょう。
管骨にピンを2本挿入し、キャストを巻き終了。
1ヶ月前に他所で螺子固定手術を受けた競走馬の左第1趾骨が休養中に突然ばらばらの複雑骨折になってしまいました。繋骨はほんのちょっとのタイミングでぐしゃぐしゃになってしまう事があるのですが、手術してから1ヶ月過ぎてこんなになるのはあまり聞いたことがありません。骨折はひどく、普通は安楽死の対象だったのですが、繁殖目的に救命手術を選択しました。最も心配なのが、ピンの周囲の化膿。なんとか40日間無事に過ぎれば、日本では初?。
2011年12月2週目は関節鏡の手術、JRAと川崎所属馬を実施。
今日は安曇野の乗馬クラブまで、ジェットヘリで往診。快晴のなか快適な飛行だったの ですが、昨夜からの疝痛馬が結局夕方に死んでしまいました。近隣に手術施設があれば良かったのですが、馬が極端に少ない日本では、無理ですね。また長野から、こちらに運ぶにもちょっと遠すぎます。
馬の種子骨(第1指節種子骨)の骨折には大きく分けて、近位(上方)、中間、遠位(下方)の3つのタイプがあります。
近位の骨折は種子骨全体の1/3以内の大きさであれば手術による摘出が可能です。付着している繋靭帯の損傷の程度にもよるが、予後は概ね良好です。このタイプの骨折は摘出をせずにギプスによる保存治療で治った様にみえても調教が進んでいけば痛みが再発することが非常に多く、手術が最良の治療といえます。
中間の部位の骨折では種子骨が上下二つに割れてしまうためネジやワイヤーでの固定をしなければ競技馬としての生命は終わりです。
遠位の大きい骨折は、ほとんどの場合引退です。小さければ、関節鏡で摘出してレースに出走することが可能です。
種子骨は小さな骨にもかかわらず、 馬が負重した時に球節が脱臼しないように体重を支えている非常に重要な骨であるにもかかわらず、骨折してしまうと骨同士のくっつきが非常に悪く、馬の骨折ではやっかいな部類に入ります。
馬の眼の悪性腫瘍の1つに扁平上皮癌があります。瞬膜(第三眼瞼)に白いブツブツした隆起があれば、それが扁平上皮癌です。放置すれば次第に大きくなり結膜にも広がってしまいます。突然、反対の瞬膜に転移することもあると言われています。
治療は、瞬膜の切除が最良の方法です。手術は局所麻酔でも可能ですが、全身麻酔が安全でしょう。腫瘍が結膜に転移していると大変やっかいです。
涙目や眼ヤニがいつもあり馬が眼を気にしている時は角膜や結膜と同時に瞬膜にも注意しましょう。