ウマの粉砕骨折は救命できるか?

馬の粉砕骨折は珍しいことではない。速く走っても、障害を飛んでも、ロンジングをしても、ただ常歩であるくだけでも、つなぎの骨はバラバラになる。
今までは安楽死を選択するしかなかった。
当クリニックでは、日本ではじめて2頭の粉砕骨折の重傷馬を創外固定手術によって救命し無事に歩けるようになった。
創外固定手術は骨折した部位より近位の骨に挿入したピンをギプスに貫通させ、ピンとギプスで骨折部位を浮かせて治療する方法だ。欧米では以前から行われていた手術法であるが、挿入したピン周囲の感染のコントロールが難しい。

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1頭目は第1趾骨々折の手術を受けて1ヶ月後、休養中に突然粉砕骨折になってしまった競走馬。第1趾骨の遠位(下の方)はグシャグシャ。

P1150571横からの写真では螺子を中心に新たに骨折したこともわかる。上下の関節を支える骨がないので、ギプスの固定も難しい。このままでは安楽死の対象。
P1150577管骨にSecuros社製の創外固定用ピンを2本挿入し、ギプスに連結した。骨折部位を浮かすことで無事に2ヶ月後、粉砕骨折は治癒。跛行もせず、無事に繁殖のため北海道に旅たった。

P11808592頭目は第2趾骨の粉砕骨折の乗馬。 500kgを超える重さで途中ピンが1本折れたが、無事に骨折は治り 心配していた跛行もほとんどなく、乗馬に復帰した。

IMG_5162 現在は3頭目の手術を終えた。今回は悪条件がいろいろ重なった。障害を飛んで発症した骨折は前足の第1指骨。まさに粉砕骨折。体重も 600kg近い。おまけに発症からこちらに来るまで3週間経過。(もっと早く来て!!!)
ギプスの中で骨折した指骨は体重で上から圧縮され重なって短くなっていた。
麻酔からの覚醒時に重い体重で内側のピンが2本とも曲がってしまった。

IMG_5161ピンを抜き103日目の写真。こんなぐちゃぐちゃの粉砕骨折も創外手術で治すことができた。
IMG_5684たった半年で、ぐちゃぐちゃだった骨もくっついた。まだ速歩は怖いけど常歩は平気。素晴らしい!

IMG_6488 デルタ航空に乗ったら、スタバのコーヒーがでた。紙コップがなんだか厚いのでばらして見ると
IMG_6489二重になって、中に空気層があった。構造的には素晴らしいが紙がむだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

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