13歳、騸馬。J*Aの元誘導馬。原因不明の右肩跛行と診断され、そこの乗馬苑では2年間、肩に温湿布をしていたらしい。廃馬になりやってきた乗馬クラブから本当の原因が知りたいというので群馬のクラブまで行ってみた。
前もって送ってきたビデオでは、速歩でまっすぐ走ると明らかに右前の跛行。調馬策では左回りの方が跛行が悪化して見える。普通、右前の下肢部が痛い時は、右回りの方がより痛くなる。左回りで右前が痛いって、こりゃ典型的な繋靱帯炎だねっと思ったら・・・・。クラブに着いてみると。
早速触ってみると、明らかに右前繋靱帯の上のほうが痛い。やっぱりね。これはPSD。速歩では結構痛そう。神経ブロックの基本は末梢から。一応、跛行は変わらないだろうと思いつつ蹄に麻酔をしてみた。あら不思議。跛行が消失。こりゃ完全に予想外。おまけに、かなり触診で痛かった近位繋靱帯の圧痛も消失。???繋靱帯が痛いウマは蹄も痛い時があると言われているが・・・。
やっぱり乗馬で長期の跛行の原因NO1は蹄ですね。だまされた(笑)。
とりあえず蹄のレントゲン撮影。特別な異常も無く割と綺麗。予想外の展開で蹄も良く触らずに麻酔。今日はツメですねとしか言えず。蹄底のパッド、蹄踵を高く。他に出来そうなことは?