種子骨々折

馬の種子骨(第1指節種子骨)の骨折には大きく分けて、近位(上方)、中間、遠位(下方)の3つのタイプがあります。

近位の骨折は種子骨全体の1/3以内の大きさであれば手術による摘出が可能です。付着している繋靭帯の損傷の程度にもよるが、予後は概ね良好です。このタイプの骨折は摘出をせずにギプスによる保存治療で治った様にみえても調教が進んでいけば痛みが再発することが非常に多く、手術が最良の治療といえます。

中間の部位の骨折では種子骨が上下二つに割れてしまうためネジやワイヤーでの固定をしなければ競技馬としての生命は終わりです。
遠位の大きい骨折は、ほとんどの場合引退です。小さければ、関節鏡で摘出してレースに出走することが可能です。

種子骨は小さな骨にもかかわらず、 馬が負重した時に球節が脱臼しないように体重を支えている非常に重要な骨であるにもかかわらず、骨折してしまうと骨同士のくっつきが非常に悪く、馬の骨折ではやっかいな部類に入ります。

馬の種子骨々折

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