あっと驚く木片が・・・

乗馬がラチに激突した。ぶつけた右前腕にはキズがあり、担当獣医師に治療を受けた。1ヶ月間、外傷治療を受けたが治らなかった。担当獣医師にレントゲン、エコー検査を受けるも、決定的な原因は分からなかったが患部に針を刺してみると骨ではない何か硬いものがあるのが確認できた。
鎮静剤がほとんどきかない同馬は依頼により全身麻酔で倒馬して治療することにした。

キズの周囲を圧迫すると、中から膿が。鉗子で探ってみると確かに硬いものが中にある。

周囲を切開してみると、でかい木片が出てきた。あっと驚くためごろー! 知ってる?

アップにすると、結構迫力あるね。こんなのが良くも1ヶ月入っていたもんだ。皮筋の下にあるので、触っても木の感触は分からない。

前の方にも小さな木片が2つ。

他にも残っていたらまずいので、中を念入りに洗浄して前後にドレーンを装着し空洞のなかに漿液が貯まらないようにした。最後に包帯をしてドレーンからの感染を予防。

こんなのが1ヶ月も入っていたらウマもやですね。裏側は平で完全に柵の一部。

あらためてレントゲンを見てみると、木片の影が。木は白く映るのかの思っていたら、黒く写っていた。水分を吸収して透過性が増したのか、木片が筋肉を押し広げてそこだけ透過性が増したのか。木片が黒く写るというのは今後の重要な知見である。

5日後に担当獣医師にドレーンを抜いてもらったが、経過は良好らしい。

つくば科学博の年に開店した筑波西武が2月いっぱいで閉店した。32年間最後の日はものすごい人。いつもこんな感じだと、つぶれなかったのに。

50%引きの棚はものすごい人だかり。肉屋も魚屋も半額の威力はすごい。あっという間に全商品がなくなった。

良く買ったブールミッシュの棚も空っぽ。

筑波西武サヨウナラ!!

 

 

 

 

 

顔の外傷3題

img_8752目の上を切ったと連絡があった。まぶただったら、4-0で縫合しようと思って見に行ったら、額に近いところ。ちょと安心。

img_8753鎮静し局所麻酔をする。このような外傷の麻酔はキズの中から注射をすればOK。針を刺しても痛くないのでやりやすい。キズの中から刺すと汚染が心配な様な気がするが心配無用。

img_8755ドレーンを入れておくほどでもないので、ガーゼを少しだけ明日まで入れる。
こんな外傷だと、ステープラーを使う人が本当に多いが、簡単な外傷こそ手で縫って練習した方が、いざという時に役にたつ。眼瞼も綺麗に縫えるの?あなた!

img_8874ちょっとしてから、またまたそっくりな外傷。今度はバイクリルで中を縫ってから皮膚を縫合。

img_7821

鼻翼をひっかけて切った。ほっとくとカッコ悪いので縫合。鼻や口の周囲は汚れたりこすったりして管理が難しいい。バイクリルで中を縫って、皮膚を鼻翼の内外から縫合。鼻孔側のナイロン糸の断端が鼻孔にツンツンしないよう短く切って当たらないようにした。常時口カゴをしてもらったらきれいにくっついた。

なんでも切り取るのはやめよう!

img_5935シカゴのトランプタワー。すごいね。大統領タワーだ。

エンパイアメーカーとシカゴ 2

IMG_5788シカゴには夜に到着した。あんな高い所から降ろしている最中、暴れたらどうなっちゃうのかと心配なほどの高さ。
IMG_5793お迎えの超巨大な馬運車が倉庫に入ってきた。たった一頭だけ積んでケンタッキーへ。
さすが!無駄が大好きアメリカ人。

DSC05422コンテナが馬運車に直結。一歩も外に出ず馬運車に移動。
IMG_5798馬運車のなかでもメチャおとなしい。

IMG_5790同じ倉庫内には多分ドイツから来たAUDIの新型が無造作に置いてあった。
AUDI Q7。木枠がいい加減だと、いい加減のアメリカ人が驚いていた。

IMG_5800こっちは空港隣のホリデーインへ。巨大なベッド。

 

珍しいヒザの骨折

競走馬の腕節はほとんど同じところが骨折する。骨折する場所が決まっているということです。従って触診もそこだけをさわればOK。それを理解していない獣医師もいる。みていると、ひざのあっちこっちをあてもなく触っている。そんなあなた!レベルが分かるので気をつけましょう。普段の触診は3箇所だけ。
さて今回の骨折は第3手根骨の外側、中間手根骨の遠位内側が骨折していた。
普通、手根間関節の構成骨は内側が骨折する。外側は珍しい。

IMG_6860橈骨遠位端の外側をねらった写真に通常は骨折しない第3手根骨の外側の骨折が写っている。中間手根骨の遠位外側も折れている。

IMG_6864スカイビュー写真。矢印が第3手根骨の外側の骨折部位。真ん中から右の骨が第4手根骨。

馬の関節鏡手術第3手根骨の関節鏡手術は通常外側からスコープを入れるが、今回は内側から入れた。なんか変な感じです。外側から入れたロンジャーで無事に骨片を全て取ることができた。(この写真は別症例)

IMG_6857取れました!!

IMG_7010近所にこんなに大量のマキがあった。宝の山。家の周りがまきだらけになってしまった。。

 

 

 

エンパイアメーカーとシカゴ

エンパイアメーカーがアメリカに帰ることになり、昨年秋、付き添いでシカゴまで同行した。IMG_5751成田に駐機していた貨物機は旅客用を引退したジャンボ機だった。
ふだん私たちが目にしない機体。全ての席を取り払い全部が貨物室。
人間の席は2階にあった元ファーストクラスの一部。革のシートは結構くたびれていが、さすがに広い。でも今のフルフラットになるシートと比べると時代を感じる。

IMG_5767エンパイヤーメーカーは1階のコンテナの中。飛行中ほとんど身動きがとれないほど狭いのに、すごくおとなしく乾草を食べていた。こりゃ安心。

IMG_5770こちらは人間様の食事。同行の航空会社の人が温めてくれました。トマト味のシチュー。けっこう美味。パイロットは自分で温めていた。

DSC05405一度アンカレッジに着陸し米国の入国審査をしてから最終地のシカゴに向かった。

DSC05413 窓の外は雪だらけ。寒そう!

IMG_6929今週は新型でフライト。車だったら、新型はノイズも振動も低下するけど、何も変わらず。でも機首にレーダー、赤外線カメラがついてるんだって。
IMG_69392016.3.22.
圏央道の古河インター。つくば方面はいまださっぱり出来ていない。
これが完成すれば東名、中央道にすぐ行けるんだけど。早く作ってくれー!!
IMG_6942 東北新幹線と富士山。

 

 

 

ウマの粉砕骨折は救命できるか?

馬の粉砕骨折は珍しいことではない。速く走っても、障害を飛んでも、ロンジングをしても、ただ常歩であるくだけでも、つなぎの骨はバラバラになる。
今までは安楽死を選択するしかなかった。
当クリニックでは、日本ではじめて2頭の粉砕骨折の重傷馬を創外固定手術によって救命し無事に歩けるようになった。
創外固定手術は骨折した部位より近位の骨に挿入したピンをギプスに貫通させ、ピンとギプスで骨折部位を浮かせて治療する方法だ。欧米では以前から行われていた手術法であるが、挿入したピン周囲の感染のコントロールが難しい。

P1150570

1頭目は第1趾骨々折の手術を受けて1ヶ月後、休養中に突然粉砕骨折になってしまった競走馬。第1趾骨の遠位(下の方)はグシャグシャ。

P1150571横からの写真では螺子を中心に新たに骨折したこともわかる。上下の関節を支える骨がないので、ギプスの固定も難しい。このままでは安楽死の対象。
P1150577管骨にSecuros社製の創外固定用ピンを2本挿入し、ギプスに連結した。骨折部位を浮かすことで無事に2ヶ月後、粉砕骨折は治癒。跛行もせず、無事に繁殖のため北海道に旅たった。

P11808592頭目は第2趾骨の粉砕骨折の乗馬。 500kgを超える重さで途中ピンが1本折れたが、無事に骨折は治り 心配していた跛行もほとんどなく、乗馬に復帰した。

IMG_5162 現在は3頭目の手術を終えた。今回は悪条件がいろいろ重なった。障害を飛んで発症した骨折は前足の第1指骨。まさに粉砕骨折。体重も 600kg近い。おまけに発症からこちらに来るまで3週間経過。(もっと早く来て!!!)
ギプスの中で骨折した指骨は体重で上から圧縮され重なって短くなっていた。
麻酔からの覚醒時に重い体重で内側のピンが2本とも曲がってしまった。

IMG_5161ピンを抜き103日目の写真。こんなぐちゃぐちゃの粉砕骨折も創外手術で治すことができた。
IMG_5684たった半年で、ぐちゃぐちゃだった骨もくっついた。まだ速歩は怖いけど常歩は平気。素晴らしい!

IMG_6488 デルタ航空に乗ったら、スタバのコーヒーがでた。紙コップがなんだか厚いのでばらして見ると
IMG_6489二重になって、中に空気層があった。構造的には素晴らしいが紙がむだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

ウマ用外傷スプレーの威力

欧米の馬関係の雑誌に良くあるのが、ひどいケガをした馬の写真と外傷に効果のある塗り薬の広告。
本当にそんなに効果があるのだろう

IMG_5677以前日本でも売っていたが輸入しなくなったマキシダーマスプレー。過剰な肉芽(バカ肉とも言うらしい)ができるのを防ぎ、外傷が早く治るので重宝していたが、売れ行きが悪かったらしく残念ながら輸入中止になってしまった。

IMG_45026/7。
洗い場から裏の小川?に落っこちて、ひざ関節の近くをばっさり切った乗馬。パッと見はたいしたこと無さそうだが。

IMG_4505深く切れている。やばい!

IMG_4506中を縫い、垂直マットレスで開かないように縫い、ドレーンも入れたが・・・・・。

IMG_45226/9。
中も結構汚染していて、足を曲げる度にぐちゃぐちゃになり、泡を吹き2度縫合し直してもまたまたぐちゃぐちゃに。
結局、全部抜糸。

IMG_46516/20。
ありゃ、こんなになってしまった。こりゃだめだ。在庫のダーマスプレーを渡す。

IMG_51418/7。
久しぶりにみたら、こんなに小さくなっていた。

IMG_53909/3。
いつの間にか、こんなにきれいに!すごいぞダーマスプレー!

IMG_6128もう軽井沢プリンスのスキー場はオープンしていた。11/16.

 

 

 

FCRからDRへ

IMG_0061FCR:FUJI Computed Radiographyは2年前に30周年を迎えた。FUJI FILMは世界に先駆けコンピュータ処理により暗室を不要にしたレントゲン写真を発明した。
JRA では当時通常のアナログレントゲンではウマが動いて写真がぶれ鮮明なレントゲン写真がとれないという理由で,当時発売したばかりで人の病院に先駆けてFCRを導入した。右画面を使った画像処理で微細な骨折や骨膜が鮮明に映し出された。その当時、私の在職中、確かにJRAは世界で一番すばらしい馬のレントゲンを撮っていた。今は・・・・・・。
ありゃ!

1995年、世界で最も有名なウマの整形外科医Dr.ブラムリッジは美浦トレセンに外科手術のデモにやって来た。そこで手術に使ったFCRの革新的な画像、輪郭強調をしたレントゲン写真を見てたまげた。帰国後すぐに自分の病院にFCRを導入した。
アメリカでは以前からゼロックスが開発した超高画質のゼロラジオグラフィーがあったが、被曝量が少なく高画質のFCRを導入した。その後、FCR や他社のCRは世界の馬の病院に普及していった。

IMG_3984そんな革新的なFCRも時代の波には勝てず、最近はDR(Direct Radiography)にその座を譲ろうとしている。DRは撮影したその場で画像がパソコン画面に表示されるので往診先では非常に重宝する。最大の欠点 は日本のメーカーが野外での撮影、診断に無関心なことである。
野外で使用するにはあまりにもパソコン画像がお粗末だ。的確な画像処理をしたFCRに勝てるDRは今のところ一社だけ。それも高画質のHD仕様のノートパソコンを使った時だけである。日本の3社を含め他のは髪の毛のような細い線の骨折、Hair line fractureは残念ながら全く見えない。

IMG_5711ひたち海浜公園の コキア(ほうき草)。薄いピンクはコスモス。

ナビキュラーって言われている乗馬

先日、ナビキュラーと診断を受けているが良くならないので見て欲しいいと連絡があった。房総半島にある乗馬クラブ。
蹄関節に消炎剤とヒアルロン酸を注射してもらったらしい。その時、関節液が多めに出たので炎症が強いとも言われた。レントゲンも撮ってもらったらしい。蹄には熱も無く指動脈もズキズキしていない。蹄にはパッドを入れてもらった。でもヒールアップはしていない。ナビキュラーと言われているのに・・・・。
駆け足で両前が伸びていかない。でも速歩では大丈夫らしい。蹄の診断麻酔はしていない。でも消炎剤とヒアルロン酸を蹄関節に入れてもらった。
なんだか適当に診断して適当に治療してもらっているような。

こんなことが結構多い。

治療を受ける側も確定診断を受けずに治療をしてもらうのはやめた方が良い。
皆さんお金持ちなんでしょうけどね。

IMG_4272せめて掌神経で蹄底をブロックして欲しいね。これだけで跛行が蹄かどうかわかるんですけど。もちろん蹄関節やナビキュラーへの麻酔も必要かもしれないが。

IMG_5508 美浦トレセン厩務員食堂のから揚げ定食。から揚げ多すぎ。左上の白いのは梨。

IMG_5509こっちは野菜いため定食。ほかにラーメン、日替りあり。
厩務員食堂は、誰でもたべられます。
午前中8:30〜13:00 午後 火曜〜日曜16:00〜19:00 月曜17:00〜19:00

跛行した乗馬2頭 その2(Bone Cystの乗馬)

前回の訪問から2ヶ月。手術の方法を検討していたが、休んでいるにもかかわらず跛行
が悪化してきた???
再度,球節に麻酔をしたらやはり跛行は完全に消失した。

IMG_5415レントゲンではbone cystが更にハッキリし、何故か大きくなっている。
こりゃ早く手術だね。

IMG_5408ということで結局螺子でCYSTを固定することにした。螺子による固定は、負重でCYST周囲の骨が不安定になっているのを螺子で押さえて安定化することらしい。うまく行けばCYSTも自然に埋まってくる。ほんと?

IMG_5354 なんとか大星雲のようなアメリカヤナギクラゲ。

IMG_5363涼しそうなミズクラゲ。
鴨川シーワールドにて。